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医療現場や医療学校で使われる人体模型について詳しく解説!

2023年03月22日
医療現場や医療学校で使われる人体模型について詳しく解説!

小学校や中学校に通っていた頃、理科室や保健室で見かけた人体模型が、昼間に大人数で見るときはそれほど怖くありませんが、夕暮れ時に一人で見るときは怖いと感じることがあった方も多いでしょう人体模型が、あまりに精巧な作りだからです。そのような人体模型は、医療の分野で大変役に立つものです。今回は、医療における人体模型について解説します。

 

1.医療に活かされる人体模型

小中学校の理科室や保健室で見た通り、人体模型は、人の体の全部あるいは一部を模した模型で、人体の内部にある臓器の構造も見られるようになっています。それぞれの臓器も一つ一つを取り出して観察できます。

 

人体模型は、全身骨格模型だけでなく、頭蓋模型・筋肉解剖模型・人体解剖模型など使用される用途に合わせて多くの種類があるのです。そんな人体模型は、主に3つの用途があります。

 

1-1.医学を学ぶ現場では重要な模型

医学部・看護学部・看護学校・鍼灸師・柔道整復師・整体師を養成する学校などでも使われています。将来、医療従事者になるために学ぶ、医学教育現場には、なくてはならないものです。

 

1-2.インフォームドコンセント

医療機関では、患者さんへのインフォームドコンセントとして、病気の病状や手術の説明をするときに、患者さんの理解を深めるために使用されることがあります。

 

人体模型を使うことで、手術する部位や、手術後のケアも含めて治療計画まで具体的な説明ができ、治療に対して理解が深まりやすくなるのです。

 

1-3.一般科学教育・保健教育

既述でもありますが、小学校や中学校で理科の授業や保険体育の教材として利用することがあります。教材として設置されていて、精度の高い人体模型だけに学習の助けになるでしょう。最近は、趣味として医療模型を収集する人もいます。頭蓋骨や手に足などの模型をインテリアとして部屋に飾り、楽しんでいるそうです。

 

1-4.3Dプリンターによる医療模型もある

近年、3Dプリンター技術の著しい発達により,極めて精巧な医療模型を製作することが可能になってきました。患者さんごとに体形や臓器の大きさなどは異なっており、個々のケースで活かせる医療模型を手軽に複製できます。

 

2.医療模型の歴史

日本の医療模型の歴史は、意外と古いのです。10世紀末頃には、人体を模した人形の中に、内臓に模したものを入れる試みがされており、日本の人体模型の源流といえそうです。日本では10世紀末に、東大寺三論宗(さんろんしゅう)の僧・奝然(ちょうねん)が宋へ入学の折、985年に釈迦如来像を作り、像の胎内に絹製の五臓六腑を組み込んだ例があります。宗教的意味合いもありますが、人体模型のルーツともいえるでしょう。ちなみに、胎内の内臓が発見されたのは1953年です。

 

2-1.1600年代に精巧な人体模型

その後、江戸時代の1600年頃に、紀伊藩の藩医・岩田道雪(いわたどうせつ)が製作したという、木製で全長約80㎝の人体模型が知られています。白漆喰で仕上げた上塗りの表面に、全身の経絡とツボが墨で記入され、鍼灸治療の教材として使用されていました。岩田道雪の人形は、目で見て理解できるわかりやすさから、当時の鍼灸医たちの間で大変評判になりました。実質的には、この人形が日本最初の医療用の人体模型といわれています。

 

2-2.星野木骨は完成度の高い骨格標本

江戸時代に医療は進歩し、1792年につくられた人体模型が「星野木骨(ほしのもっこつ)」です。当時の日本では、解剖はもとより人骨を手元に置くことも禁じられていました。しかし、広島に住んでいた町医者・星野良悦(ほしのりょうえつ)は、藩に死体研究の許可を懇願し、許可を得て刑死体2体の下げ渡しを受けました。その死体を元に木造の「身幹儀(しんかんぎ)」と命名された人体の骨格模型を完成させています。素晴らしい出来栄えに、杉田玄白ら蘭学者たちは絶賛したそうです。

 

明治時代以降は、医療の重要性が認められ、人体模型は日進月歩で進化し、医療に活かされる精密で精巧な模型が作られました。医療現場の使用目的にあわせた、さまざまな種類がそろっています。

 

3.整体には頭蓋骨模型が重要

人の頭蓋骨は、極めて複雑で繊細な組織です。医学生だけでなく、整体師を目指す学生にも学習する上で頭蓋骨の医療模型は大変有意義です。また、整体には、とりわけ頭部や頭蓋骨に施術するケースもあり、頭蓋骨をよく知っておかなければなりません。

 

高度に再現された頭蓋骨の模型は、複雑な構造の頭蓋骨をリアルに再現したものです。実際に頭蓋骨の模型を手に取り、頭部の細部まで確認することが可能になり、整体の施術で有効となる知識が得られるでしょう。整体を勉強する以上、頭蓋模型は必須アイテムです。最近はマグネット方式で頭蓋骨の模型が分解できるタイプもあります。完全分解も可能で、深く頭蓋骨について理解でき、学習効果も上がるでしょう。

 

4.まとめ

日本の医療現場や医療を目指す学校で活用されている医療模型について、使われ方や歴史などについてご紹介しました。人体模型の進化は著しく医療現場に大きく役立っています。

 

「一般社団法人スティルアカデミィジャパン」は、フランスの権威ある機関が開設しているオステオパシー(整体)の学校です。高い技術の整体師を養成すべく、高度なカリキュラムを設定しています。精巧な頭蓋骨の模型も取り扱っています。一流の整体師になりたい方は、ぜひご相談ください。

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