体の歪みを矯正する整体は、熱烈なファンが多くいます。長時間のパソコン作業で肩や首に不調を感じる方も多く、病気ではないのにどこか違和感を抱く方が、整体で、まさに体を整えています。しかし、整体について詳しい知識がある方はそれほど多くなく、情報も手に入れにくい面があるでしょう。本記事で整体の入門知識を分かりやすく解説します。
1.そもそも整体とは
整体と聞いて、理解しているようで理解していない方も多いのではないでしょうか。そもそも「整体」は法律などで明確に明文化されていません。入門者でなくても、わかりにくいのは理解できます。
一般的に整体は、「主に手技（しゅぎ）で骨格のゆがみを矯正し、筋肉や内臓など各部位のバランスを整え、本来の状態に戻し、健康増進・体質改善をはかる民間療法」なのです。整体は、「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」に定められるものではないため、国家資格ではありません。整体師は民間資格です。
1-1.整体は「医業類似行為」
現在、「医業類似行為」という考え方があります。本来、医業は医師免許を所有する、医師の独占業務です。その医師が行う医業とは別に、医師以外の者が疾病の治療又は保健の目的で反復して行う施術を医業類似行為といいます。整体は、医業類似行為に該当するのです。
この医業類似行為には、「法的な資格制度があるもの」と「法的な資格制度がないもの」の2種類があります。一つが、法的な資格制度があり有資格者の施術する、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師が行う行為です。
もう一つが法的な資格制度のない医業類似行為であり、人の健康を害する恐れがない安全なものとして、いわゆる、整体やカイロプラクティックなどがあります。尚、整体の中には、「あん摩マッサージ指圧師」「はり・きゅう師」「柔道整復師」などの有資格者が開業しているケースもあります。
2.整体の具体的な施術方法
現在、主流となっている整体のタイプは、大きく分類すると以下の2種類です。
・肩こりや腰痛などの日常的な痛みを根本から治療することを目的とした整体
・緊張をほぐし、リラクゼーションできる身体を目的とした整体
整体は、主に体の中心となる骨盤や背骨を整えます。たとえば、ズレなどを矯正し、ズレによって生じた筋肉のコリや疲労をほぐし、体全体のバランスを整えるのです。体全体のバランスが改善することで血流が改善され、痛みを発症している部分のケアだけでなく、痛みの再発を防いだり、遅らせたりすることもあります。体の不調を感じて、整体で改善を望む整体入門者にも改善効果は期待できるのです。
2-1.整体は施術する整体師により異なる
整体は、主に手技で行う医業類似行為だけに、はっきりと施術方法が決まっているわけではありません。そのため、各整体院によりアプローチ方法が違います。どこの整体院にいっても画一的な同じ施術が受けられないことから、自分に合った施術方法を提供してくれる整体院に通うことをおすすめします。
3.日本の整体の歴史と現状
日本における整体は、大正時代にアメリカで誕生したカイロプラクティック・オステオパシー・スポンディロセラピーなどに、日本で古くから行われていた手技療法の良い点を組み合わせ施術しました。それを「整体」と名付けたのが始まりのようです。
なかでも、大正時代にアメリカで誕生した手技療法・オステオパシーは、現在まで続く整体の基礎になった両方も多く、当時は「整体術」と称していたようです。「整体」という言葉は、「野口整体」の創始者である野口晴哉氏が戦後にまとめた「整体操法（野口整体）」で広く世間に知られるようになりました。
3-1.野口晴哉著『整体入門』は今も人気の入門書
『整体入門』は、日本の東洋医学を代表する野口晴哉氏が、整体初心者向けに野口整体のポイント著した入門書です。体の偏りを正す「活元運動」、体癖（たいへき）といわれる身体運動の特異性や習性的現象を見極めて修正を行う「整体体操」に、体の本能的な力を使った「愉気法」など、整体入門者におすすめのガイド書です。整体入門者は整体について知識がないだけに、不安な面を持ち合わせていますが、大正・昭和・平成・令和と整体が進化しながら発展しているのは、整体の効果が受け入れられているからでしょう。
4.整体入門者のおすすめ整体院選びは？
全国にある整体が施術される施設は、マッサージ院・鍼灸院・整骨院・整体院などで、13万箇所以上あるのです。予約が取れない程、人気が高い施設もあります。それだけ多い整体院だけに、整体入門者にすれば、選ぶのに躊躇することでしょう。
4-1.整体師の実力と整体院の人気は比例する
一般的に、整体院は整体師の施術力で、人気が高まる傾向もあります。それだけに、整体師の実力が問われ、体系的に理論づけられた整体知識について学習した背景を持っている整体師や、人気店に長く勤務した経験と実績のある医院がおすすめです。インターネットの口コミも参考にできます。
整体師は、国家資格でなく民間資格のひとつだけに、通信教育を経て資格が取得できるものから、高度で専門的な整体技術について時間をかけて学ぶ学校もあります。
5.まとめ
基本的に整体には、健康保険が適用されません。そのため、料金は高くなりがちです。それだけに、整体の施術力が高く、安心できる整体師が行う治療院を見つけることが重要です。高い施術能力を持つ整体師に、辛い症状を改善してもらいましょう。
「一般社団法人スティルアカデミィジャパン」は、一流のフランス人講師が指導にあたります。海外留学することなく高度な教育が受けられるのです。日本で国際的なディプロマ（Diplome d’Osteopathe）を取得でき、確かな整体技術が身につきます。進化し続ける世界最先端の整体（オステオパシー）の知識と技術を習得しましょう。